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沖縄在来の赤米「羽地赤穂」使った「粟盛」発売へ 南島酒販と忠孝酒造 幻の酒を現代風に再現


沖縄在来の赤米「羽地赤穂」使った「粟盛」発売へ 南島酒販と忠孝酒造 幻の酒を現代風に再現 (右から)南島酒販の古謝さん、忠孝酒造の井上さん、仲村渠稲作会の大城さんら=9日、那覇市の琉球新報社
この記事を書いた人 Avatar photo 當山 幸都

 南島酒販(西原町)と忠孝酒造(豊見城市)が手掛ける粟(あわ)と沖縄在来米を使った蒸留酒「粟盛」の新商品の発売が14日から始まる。昨年に続く第2弾の今回は沖縄の稲作発祥地として知られる南城市玉城の仲村渠稲作会の協力を得て、在来品種の赤米「羽地赤穂」を使用。琉球王朝時代に製造されていたとされる「幻の酒」を現代風に再現した。

 「泡盛」の名称の由来は複数あるが、その一つに原料に使われていたことにちなむ「粟盛」が「泡盛」に変化したという説がある。再現された粟盛は泡盛独特のくせが軽やかで、フルーティーな香りやすっきりした味わいが特徴だという。

 仲村渠地域には豊作を願う祭祀(さいし)行事「親田御願」がある。仲村渠稲作会はかつて盛んだった稲作を地域に復活させ、収穫したわらで地域伝統の綱引きの綱を作ろうと2017年に発足した。稲作会の大城洋介さんは「米どころであったことや、文化継承にも取り組む地域のお米が使われていることも想像しながら召し上がってもらいたい」と話した。

 南島酒販が県内酒造所と共同で取り組む泡盛ブランド「shimmer(シマー)」の「#21 粟盛」として販売する。720ミリリットル、1万6千円(税別)。

(當山幸都)