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イオン駐在員が帰国 ミャンマーで有罪、解放


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 イオンは14日、ミャンマー軍事政権が12日に解放した現地法人「イオンオレンジ」商品本部長、笠松洋さん(53)が日本に帰国したと発表した。解放されるのは約1カ月半ぶりで、健康状態に問題はない。笠松さんはミャンマーの最大都市ヤンゴンを13日出発し、タイ経由で帰国の途に就いていた。イオンは「いかなる状況下であったとしても、関係各所にご迷惑をおかけすることとなり、深くおわびする」とのコメントを出した。
 軍政下の裁判所は12日、コメの価格統制に違反したとして笠松さんに禁錮1年の有罪判決を言い渡した。軍政は同日中に身柄を日本側に引き渡した。解放に至った詳しい経緯は不明。
 軍政は6月30日に笠松さんを拘束。7月11日に起訴し、ヤンゴンの警察署と刑務所で勾留した。内戦状態のミャンマーでは経済が混乱しており、生活必需品の値上がりを抑えるため軍政は実勢を無視した統制価格を設定している。
 イオンは、ミャンマー当局は6月24日に統制価格を通達したが、イオンオレンジをはじめ地元小売業各社は当初通達を知り得なかったと説明した。6月26日夕方に通達を認識し、翌27日に価格を変更するまで違反状態が生じたという。