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グーグル事業分割検討 米当局「独占」判決受け


グーグル事業分割検討 米当局「独占」判決受け 米司法省による主なグーグル分割案(写真はAP)
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 【サンフランシスコ共同】米グーグルの市場独占を是正するため、米司法省がグーグルの事業分割の提案を検討していることが14日、分かった。複数の米メディアが報じた。インターネット検索サービスは反トラスト法(独禁法)違反に当たるとした連邦地裁の判決を受けた対応。欧州連合(EU)に続き、巨大IT企業に対する独占禁止へ規制強化の姿勢が鮮明となった。
 グーグルに対する事業分割が決まれば、1980年代に米通信大手のAT&Tが解体されて以来、米国企業として最大の案件となる。ただグーグルは控訴すると表明しており、決着には時間がかかりそうだ。
 司法省は米マイクロソフトに対しても、90年代に基本ソフト(OS)ウィンドウズが圧倒的な市場占有率(シェア)で競争を阻害したとして提訴。ただ最終的に事業分割は実現しなかった。
 米メディアの報道によると、グーグルのインターネット閲覧ソフト「クローム」やOS「アンドロイド」などの事業を売却して切り離すことを含む案などが検討されている。
 グーグルが持つ検索データを競合他社に提供することを強制する案や米アップルに多額の資金を支払ってiPhone(アイフォーン)にグーグルの検索を標準搭載する契約の破棄を義務付ける案なども浮上している。