医療補償受け付け開始　小林製薬　紅こうじサプリ健康被害　「相応の因果関係」要件

　小林製薬は１９日、紅こうじサプリメントとの関連が疑われる健康被害を受けた人に対し、医療費や慰謝料などの補償の受け付けを開始した。対象は「サプリの摂取と腎関連疾患およびその他の症状の間に、相応の因果関係が認められる人」としている。小林製薬は２０２４年６月中間期に、サプリの回収費用などで計７９億円の特別損失を計上したが、通期ではさらに膨らむ見通し。
　補償のうち、医療費や病院への交通費は随時支払う。慰謝料や後遺障害によって将来得られた収入が減少した場合の逸失利益、休業補償は会社側が提示する内容に同意すれば支払われる。
　補償申請の連絡先は通話無料の「紅麹関連製品お客様対応センター」、電話（０１２０）６６３２７２。受付時間は土日祝日を含む午前９時～午後９時。摂取によって死亡した人は別途対応する。
　対象は「紅麹コレステヘルプ」「ナイシヘルプ＋コレステロール」「ナットウキナーゼさらさら粒ＧＯＬＤ」の３製品を摂取した人。青カビ由来で腎臓への影響が指摘される「プベルル酸」が含まれていたと確認、または含まれた可能性がある製造番号の製品を飲んでいたとの確認が必要になる。
　コレステヘルプは２３年７月以降に出荷されたものが対象となる。詳細な製造番号は小林製薬のホームページで確認できる。
　小林製薬は４月２５日に暫定的な対応として、摂取の時期や症状の有無を問わずに検査費用などの支払いを開始すると発表。症状と摂取に相応の関連性が疑われる場合は、医療費を支払うと説明していた。