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川重に立ち入り調査 国交省 船舶エンジン不正で


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 国土交通省は22日、船舶用エンジンの検査で燃費データの改ざんが見つかった川崎重工業の神戸工場(神戸市)を立ち入り調査した。海洋汚染防止法に基づくもので、関係者から話を聴くなどして状況を確認する。船舶用エンジンを巡る不正が大手メーカー3グループに拡大した事態を重くみて全容解明を急ぐ。
 川重はエンジン組み立て完了後の試運転で、実際とは異なる燃費の数値を書類に記載。対象はタンカーや大型貨物船など中大型商船向けの673台に上る。国交省は9月末をめどに確認した事実や再発防止策を報告するよう求めている。
 船舶用エンジンの燃費データ改ざんはIHI子会社の「IHI原動機」(東京)で4月に発覚したほか、7月にはともに日立造船子会社の「日立造船マリンエンジン」(熊本県長洲町)と「アイメックス」(広島県尾道市)でも判明した。国交省はIHIと日立造船の子会社の不正発覚を受け、川重を含む他の船舶用エンジンメーカー19社に不正がないかどうかを調べて9月末をめどに報告するよう要請していた。