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ワコールHDが 福岡工場を譲渡 新潟、熊本は閉鎖


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 ワコールホールディングス(HD)は26日、製造子会社ワコールマニュファクチャリングジャパンの生産拠点5カ所のうち、福岡県久留米市の工場を譲渡し、新潟市と熊本県上天草市の2工場を閉鎖すると発表した。原価高騰や新型コロナウイルス禍による業績悪化を受け、2023年11月に公表した構造改革の一環。国内での生産は福井県坂井市と長崎県雲仙市の工場に集約する。
 福岡の工場は下着などを製造するリライエンス(富山県氷見市)に25年1月に譲渡する。
 新潟と熊本の工場はいずれも25年1月に操業を停止し、同3月に閉鎖する。
 撤退する3工場の従業員約300人には、所属に応じてリライエンスへの転籍や存続する工場への異動、再就職の支援を行う。
 今後、国内工場で高付加価値商品の生産を強化し、通常商品を海外拠点に移行していく。
 ワコールHDは、国内外で主力商品の下着の販売が低迷し、23年3月期連結決算から2年連続で赤字を計上。今月7日発表した24年4~6月期連結決算は、純利益が前年同期比6・8%増の30億円だったものの、実店舗の来店客数が想定を下回るなど苦戦し、売上高は4・8%減の464億円だった。