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7月食品輸出額 2・9%の減少 中国向け水産物減で


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 農林水産省が3日発表した7月の農林水産物・食品の輸出額は、前年同月比2・9%減の1143億円だった。水産物の禁輸を続ける中国向けが37・4%減の141億円にとどまったことが大きい。政府は輸出先の転換を支援しているが、減少分を補えていない。品目別では中国向けの割合が高かったホタテやナマコが大幅に落ち込んだ。中国向けのホタテはゼロ。
 中国は東京電力福島第1原発の処理水放出に反発し、昨年7月に放射性物質の検査を強化したため、日本産水産物の輸入が停滞した。放出が始まった翌8月には禁輸に踏み切り、輸出額がさらに減少した。
 同時に発表した2024年1~7月の累計輸出額は前年同期比2・0%減の8156億円。金額にして166億円減った。中国向けは42・9%減の925億円(同694億円減)。政府は年間輸出額を25年に2兆円、30年に5兆円まで拡大させる方針だが、目標達成は見通せない状況だ。