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日鉄、生産維持確約か 米政府へ USスチール巡り報道


日鉄、生産維持確約か 米政府へ USスチール巡り報道 USスチールの工場=2023年12月、米ペンシルベニア州ブラドック(AP共同)
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 【ワシントン共同】米鉄鋼大手USスチールの買収を目指す日本製鉄が、買収後も鉄鋼生産量を維持することなどを確約する書簡を米政府に送っていたと、ロイター通信が5日報じた。買収でインフラなどへの鉄鋼供給が減り、安全保障上の問題が生じうるとの米政府の懸念を払拭する狙いで、協定を結ぶことも提案しているという。
 ロイターによると書簡は3日付。米国への投資を審査する省庁横断の対米外国投資委員会(CFIUS)に送付した。バイデン大統領は買収阻止に向けた最終調整に入っているとされ、近くCFIUSの勧告を踏まえて買収の阻止を打ち出すとみられる。
 ロイターはCFIUSが先月31日、日鉄とUSスチールに「買収で米国内の鉄鋼生産能力が削減される可能性がある」と指摘したとも報道。書簡はそれに反論するもので、生産を維持するために投資を行うことや、米国から生産や雇用を流出させないことを盛り込んでいるという。
 また、USスチールの取締役の過半数を米国人とすることなどを含む協定の締結も提案。日鉄はこれまでも同様の方針を示してき。