輸入差し止め過去最多　２４年上半期　知財権侵害１万８１５３件

　財務省は６日、全国の税関が２０２４年上半期（１～６月）に知的財産権侵害を理由に輸入を差し止めた件数は前年同期比１６・２％増の１万８１５３件だったと発表した。上半期の件数の公表を始めた１９９３年以降で過去最多となった。個人が通販サイトの国際取引を利用して、偽物とは知らずに注文し、輸入を差し止められるケースが増えている可能性がある。
　２０２２年からは、個人が使う目的でも知的財産権を侵害していれば税関の没収対象となった。財務省は「極端に価格が安い商品には注意し、正規の店舗で購入してほしい」と呼びかけている。
　品目別では衣類が最も多く３１・３％増の６６３０件。次いでバッグ類が３・３％減の４１６６件だった。正規品ではない米大リーグ大谷翔平選手のユニホームもあった。
　地域別では、中国から持ち込まれたものが最多の１万４７０４件で、全体の８１％を占めた。