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リンゴ収穫10万トン増に 24年産、過去最低から一転


リンゴ収穫10万トン増に 24年産、過去最低から一転 リンゴの収穫量推移
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 農林水産省は7日までに、2024年産リンゴの収穫量について、高温対策に取り組むことを前提に前年に比べて10万4千トン増となる70万8千トンとの見通しを示した。23年産は18・1%減の60万3800トンで比較可能な1973年以降で過去最低だった。産地の青森県の担当者は「各品種とも生育は良好だ。ただ暑い日が続くので高温対策など適正な管理が重要だ」と指摘する。
 農水省は、24年産のふじが35万6千トン、つがるが7万9千トン、その他は27万2千トンの生産量を見込んだ。一部で収穫が始まっている青森県は8月1日時点で、県内全体で42万1500トンの収穫を予想する。11月中まで収穫が続く見通しで、生産者に日焼け対策などを呼びかけている。
 全国の果実産出額のうち、22年のリンゴは約2割に当たる1680億円だった。収穫量は90年の105万3千トンをピークに、近年は減少傾向を示す。23年は高温による不作に加え、深刻化する担い手不足に伴う栽培面積の減少なども影響した。
 23年の品種別では、ふじが30万6900トンと全体の約5割を占めた。つがるが6万5800トン、王林が4万4600トン、ジョナゴールドが3万7千トンと続いた。都道府県別では青森県が37万4400トンで首位だった。長野県が10万6900トン、岩手県が3万1600トンとなり、3県で全体の85%を占めた。