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GDP年2.9%増に下げ 4~6月改定、消費下振れ


GDP年2.9%増に下げ 4~6月改定、消費下振れ 実質GDP成長率の推移
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 内閣府が9日発表した4~6月期の国内総生産(GDP、季節調整済み)改定値は、物価変動の影響を除いた実質で前期比0・7%増、年率換算は2・9%増だった。年率3・1%増だった速報値を下方修正した。最新の統計を踏まえると個人消費や設備投資の増加幅が下振れした。2四半期ぶりのプラス成長は変わりなかった。
 自動車が認証不正問題の影響が和らいで購入しやすくなり、個人消費や設備投資が持ち直す構図は変わらない。物価高で物価変動を含めた名目GDPは前期比1・8%増、年率換算7・2%増となった。額は607兆円で、速報値に続き初めて600兆円を超えた。
 4~6月期の実質値を項目別に見ると、個人消費は前期比0・9%増と、速報値の1・0%増から引き下げた。菓子類や外食への支出を下方修正した。23年1~3月期以来5四半期ぶりのプラスは維持した。賃上げを受けて、消費回復が続くかどうかが注目される。
 設備投資は前期比0・8%増と、速報値の0・9%増から引き下げた。財務省が2日に公表した4~6月期の法人企業統計を反映させた。公共投資は4・5%増から4・1%増に引き下げ、住宅投資は1・6%増から1・7%増に引き上げた。輸出は1・4%増から1・5%増に引き上げ、輸入は1・7%増で同水準だった。