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日銀、政策金利維持公算 市場不安定、動向を注視


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 日銀が19、20両日に開く金融政策決定会合で、政策金利を0・25%程度の現行水準で維持する公算が大きいことが12日、分かった。7月の前回会合で0・15%程度の引き上げを決めた影響を点検する。日銀は物価上昇率が想定通りなら追加利上げを検討する方針だが、不安定な値動きが続く金融市場の動向を注視することを優先する。
 日銀の政策委員から最近「金融緩和の度合いを調整していく」といった発言が相次ぎ、市場では追加利上げの時期に関心が高まっている。12日には田村直樹審議委員が講演で「(政策金利を)少なくとも1%程度まで引き上げておく」ことが必要と述べ、外国為替市場の円相場が円高ドル安に振れる場面があった。
 日銀が追加利上げの時期を判断する鍵は米国経済の行方だ。
 日銀の会合の直前に、米連邦準備制度理事会(FRB)が利下げ開始を決めると見込まれている。FRBが物価高を抑えながら景気後退を回避できるかどうかが焦点となる。