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新たに67両で不正 JR貨物、配送遅れも


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 JR貨物は12日、列車の部品組み立て作業でデータを改ざんするなどの不正があった問題で、不正の可能性があるとしていた貨車約300両のうち、67両で不正を確認したと発表した。不正が判明したのは計631両。また、安全確認のため運転を取りやめていた車両のうち、不正が判明したもの以外は全て運行を再開したと明らかにした。これまでの遅延や運休により、荷物の配送が遅れるなど影響が出ている。
 JR貨物によると、10日までに564両の不正を把握。11日には、さらに約300両でも疑いがあると分かり、確認を進めた。その結果、67両で問題を把握しても適切な対応を取らなかったり、虚偽のデータで記録表を作成したりしていたことを確認した。
 内訳は、輪西車両所(北海道室蘭市)が10両、川崎車両所(川崎市)が57両。
 国土交通省は12日、前日に続いて鉄道事業法に基づき、輪西と川崎のほか、広島車両所(広島市)を立ち入り検査した。今後、行政処分や指導を検討する。
 佐川急便とヤマト運輸は12日、同日午前の時点で荷物配送の遅れが続いていると発表。佐川は9日以降に発送された荷物に影響が出ており、特に関東、中部、関西から北海道と九州宛てと、九州から関東宛てで配達が遅れる可能性がある。ヤマトは、10日発送の関東から九州、北海道宛てと、九州や北海道から関東宛てで配達が1日以上遅れる見込み。