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セブン買収額引き上げも カナダのコンビニ大手検討


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 【ニューヨーク共同】セブン&アイ・ホールディングスから買収提案を拒否されたカナダのコンビニ大手アリマンタシォン・クシュタールが、買収金額の引き上げを検討していることが12日、分かった。米ブルームバーグ通信が関係者の話として報じた。クシュタールが再提案で買収金額をどの程度引き上げるかが注目される。
 セブン&アイから賛同を得られなかったクシュタールの当初の提案は、発行済みの全株式を1株当たり14・86ドル(2千円超)で買い取る内容で、買収総額は5兆5千億~6兆円規模だった。
 一方ロイター通信は、反トラスト法(独占禁止法)を所管する米連邦取引委員会(FTC)が、セブン&アイに対して買収に関する審査を行う意向を通知したと報道。FTCは、全ての関連文書を保存するようセブン&アイに求めたという。
 米国で展開するコンビニ店舗数の首位はセブン&アイ傘下の「セブン―イレブン」で、2位は「サークルK」などを運営するクシュタール。クシュタールは当局の承認を得るために、必要であれば事業売却を検討する方針を示している。
 セブン&アイは6日、クシュタールの当初の買収提案に対し「企業価値を著しく過小評価している」と指摘し、賛同できないとする回答書簡を送ったと発表していた。