「ノート学習のストレスを少しでも減らしたい」。コクヨが昨年12月に発売した「キャンパス フラットが気持ちいいノート」が好評だ。ページの真ん中が膨らまないため、手で押さえる必要がなくて使いやすい。
発売から半年の販売数量は計画の約20%増で推移している。希望小売価格は231円。普段ノートを活用する学生の「開いた時に、真ん中部分が膨らむのが気になる」という声から生まれた。
これまでもフラットになる商品はあったが質感にこだわったり、手作業があったりしてコストがかかり、990円と高かった。「学生が手に取りやすい価格に抑えるため、全て機械で作れるように工夫をこらしました」
キャンパスノートは糸ではなくのりでとじる。従来品はページがばらけないように紙と背の部分を深くのり付けしていた。「のりを変え、従来より浅く塗って製本しました。不良品扱いの『背割れ』を防ぎつつ、フラットな開きを実現しました」
開発には3年かけた。今ある機械での製造を目指した。「のり選びや塗る幅のミリ単位での調整、機械設定など100通り以上を試しました」
顧客から「端まで字が書ける」「プリントが貼りやすい」という声が上がる。膨らみやすい最初のページを使わない人もいるが「1ページ目からしっかり平らになります」。京都市出身、31歳。
有料
キャンパス フラットが気持ちいいノート 学習のストレス減らす 神鳥遼人さん コクヨ
この記事を書いた人
琉球新報朝刊