リニア中央新幹線の南アルプストンネル工事を巡り、静岡県は17日、掘削工事の前段階で実施する県内でのボーリング調査を容認するとJR東海に文書で伝達した。同日、県が発表した。作業に伴う大井川の流量減少を懸念する流域市町などの了解が得られたため。開始時期は未定。水資源への影響を懸念し、川勝平太前知事の下で認めなかった県の姿勢は大きく変わることになる。
静岡県の鈴木康友知事は17日午後、県庁で記者団に「工事をする上で調査は必要だ。ボーリングを進められることはよかった」と述べた。
JR東海によると、静岡県内でのボーリング調査は、山梨県との県境から約300メートルの区間で計画。掘削による湧水量や地質の状況を確認する。調査は、大井川上流にある田代ダム(静岡市)が設備工事のため取水を停止する2025年11月までの期間を利用して実施。取水停止により川の流量が増加するとみられるため、流域市町が理解を示した。
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静岡県、ボーリング容認 リニア工事巡り姿勢転換
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琉球新報朝刊