名古屋市のテーマパーク「レゴランド・ジャパン」が、発達障害の一つである自閉スペクトラム症の子どもに安心して遊んでもらうための本格的な取り組みを始めた。アトラクションの音の大きさや照明の明るさを数値化して示すほか、接客する従業員の9割超が専門の訓練を受けた。担当者は「一生の思い出に残る楽しい1日を過ごしてほしい」と話している。
自閉スペクトラム症の子どもやその家族への配慮がされているとして、5月には米国の民間認定機関から日本のテーマパークで初となる「認定自閉症センター」に認められた。世界のレゴランドでは、2022年4月に認定されたフロリダなどに続き5番目。
自閉スペクトラム症の特性には、人とのコミュニケーションが苦手で、感受性が強かったりこだわりを持ったりするという傾向がある。レゴランド・ジャパンは、各アトラクションに聴覚や視覚といった五感への刺激の強さをそれぞれ11段階で示す「感覚ガイド」を設置した。
音の刺激を和らげる耳当てをこれまで園内2カ所で貸し出していたが、突然音が出るようなアトラクションでも貸し出すようにして10月中には5カ所に増やす予定だ。握ることで気持ちの落ち着くおもちゃも用意している。アトラクションの行列に長時間並ぶことのできない子どもが好きな場所で待ち時間を過ごせる従来の仕組みに加え、救護室の一角には休憩場所を設置した。
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自閉症児、安心して遊んで レゴランド、日本で初認定
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琉球新報朝刊