総務省が20日発表した8月の全国消費者物価指数でコメ類が前年同月比28・3%上昇し、1975年9月以来、約49年ぶりの上昇率となった。昨夏の猛暑が響き、流通量が減った。特に8月は新米が本格的に出回る前の時期だったことや、地震や台風など災害に備えた買いだめが発生したことも、押し上げの要因となった。
コシヒカリを除くうるち米は29・9%、コシヒカリは25・6%上がった。8月はスーパーなどでコメが品薄になったり、購入点数に制限がかけられたりしていた。
生鮮食品を除く全体の指数(2020年=100)は、2・8%上昇の108・7で、伸び率は4カ月連続で拡大した。
コメ類を含む食料(生鮮食品を除く)は、2・9%上がり、1年3カ月ぶりに上昇幅が拡大した。原材料価格の高騰でチョコレートが12・7%上昇したことなどが影響した。猛暑で豚が十分に育たず豚肉(国産品)は7・2%上昇した。
政府の補助金がいったん終了したことで電気代は26・2%、都市ガス代は15・1%上昇した。補助金支給は8月使用分から再開するため、9月からは上昇が抑えられる見込み。ガソリンは前年同月に価格が上昇した反動で、3・8%下がった。
生鮮食品では出荷量が減少したタマネギが31・3%、梨が12・8%上昇した。
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コメ28%上昇、49年ぶり 8月消費者物価 昨夏猛暑で流通減
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琉球新報朝刊