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農林中金損失 実態を検証へ 有識者会合設置


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 農林中央金庫(農林中金)が外国債券の運用で巨額の損失を出したことを受け、農林水産省が農林中金の運用実態や企業統治に問題がなかったかどうかを検証する有識者会合を設置することが20日、分かった。27日にも初会合を開く。
 有識者会合は大学教授や農業・金融業界の専門家で構成し、金融庁も参加する。農林水産業への融資が少ないとの指摘もあり、融資拡大に向けた方策なども議論する。最終的には農林中金への助言などを取りまとめるもようだ。
 農林中金の2024年4~6月期連結決算は純損益が4127億円の赤字(前年同期は638億円の黒字)となった。米国の中央銀行に当たる連邦準備制度理事会(FRB)が22年から急速に利上げを進めたことで金利が上昇し、保有する米国債の価格が下落したのが主な要因だ。25年3月期の連結純損益は1兆5千億円規模の赤字を見込んでいる。