東芝のメモリー半導体事業を前身とするキオクシアホールディングス(HD、東京)が当初目指していた10月中の上場を見送ることが24日、分かった。半導体市況などの影響で、上場時の時価総額が目標とする1兆5千億円に届かないと判断した。上場の時期は市況の動向を見極めて決める。
キオクシアHDは、8月に東京証券取引所に上場申請し、早ければ10月中の上場を見込んでいた。今年最大の新規株式公開(IPO)になるとみられていた。
同社の広報担当者は「引き続き適切な時期の上場を目指して準備を進めている」と話した。
キオクシアHDは、スマートフォンなどのデータ保存に使う記憶媒体「NAND型フラッシュメモリー」で世界市場シェア上位。人工知能(AI)の普及で需要拡大が見込まれ、上場によって研究開発や設備投資のための資金を確保し、競争力強化につなげたい考えだ。
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時価総額、目標届かず キオクシア 上場見送り
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琉球新報朝刊