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住宅ローン変動金利上げ 大手5行 0.15%、負担増に


住宅ローン変動金利上げ 大手5行 0.15%、負担増に 大手銀行10月の変動型住宅ローン金利
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行、三井住友信託銀行、りそな銀行の大手5行は30日、10月に適用する住宅ローン金利を発表した。契約者の多くが選ぶ変動型を借りている人を対象に5行全てが0・15%引き上げる。上昇は約17年ぶり。日銀が7月に決めた政策金利の引き上げを受けた措置で、多くの家庭で負担が増す。新たに変動型で借りる人に対しては三井住友、三井住友信託、りそなの3行が引き上げる。
 上昇した金利での返済が始まるのは、おおむね3カ月後となる。
 七十七銀行(仙台市)や静岡銀行(静岡市)、福岡銀行(福岡市)など主要な地方銀行も既存契約の金利を引き上げる。5年間は毎月の返済額を維持し、返済期間内で支払いを遅らせるなどの激変緩和措置もある。
 変動金利は、銀行が優良企業に融資する際の優遇金利「短期プライムレート(短プラ)」に連動する。短プラに一定の金利を上乗せして「基準金利」とし、さらに借りる人の信用力に応じて優遇幅を決めて引き下げ「適用金利」にすることが多い。
 10月以降に新たに変動型を借りる人の金利は、3行が0・15%引き上げる一方、三菱UFJは顧客を獲得するため、優遇幅を拡充し、適用金利を据え置いた。みずほは来年3月が金利の見直し時期のため、それまでは据え置く見通し。
 新規契約の場合、5行の最優遇の適用金利は三菱UFJが0・345%、みずほが0・375%、三井住友信託が0・480%、りそなが0・490%、三井住友が0・625%。
 大手5行の10年固定の最優遇金利は1・110~1・700%。三菱UFJと三井住友信託は引き上げ、三井住友とりそなは引き下げ、みずほは据え置いた。
 変動金利は上昇傾向だが、固定型との金利差は一定程度あり、今後も変動型を選択する契約者が多そうだ。