中堅航空会社スカイマークの本橋学社長(48)が28日までに共同通信のインタビューに応じ、新型コロナウイルス禍以降なくなっている国際線の定期便再開に意欲を表明した。インバウンド(訪日客)急増で乗客の外国人比率が高まっており、需要を見極めながら就航先を検討する。国内の就航地では、地元関係者と連携して誘客を強化する方針も示した。
国際線は2019年に成田―サイパン線を開設したが、新型コロナ禍で休止。現在の定期便は国内線のみとなっている。同社は訪日客の取り込みに向けて交流サイト(SNS)の開設やインフルエンサーを起用した動画配信などに注力しており、羽田発着便の今年2月の外国人客比率は5・6%と、4年前に比べて2倍以上に増えた。
6月に社長に就任した本橋氏は「今の状態にあぐらをかいていてはいけないという危機感がある」と強調。25年度以降には機材を燃費効率が高い新型のボーイング機に切り替え、台数も増やす方針を掲げており「確実にやり遂げることが最大の使命だ」と述べた。燃料費削減と輸送力向上を成長の中核に据える。
国内線では、発着枠拡大が予定されている神戸空港と福岡空港について、割り当てに期待感を示し「成長につなげたい」と述べた。茨城空港でも便数や路線拡大を視野に入れる。神戸、茨城、下地島などの就航地は、各空港におけるスカイマークの路線割合が多い。「周辺地域を含めた面的な需要を掘り起こしたい」と話し、地元自治体や商工会などと連携し誘客に努めるとした。
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国際定期便再開へ意欲 国内 地元と連携、誘客強化 スカイマーク 本橋社長に聞く
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琉球新報朝刊