【ワシントン共同】国際通貨基金(IMF)のコザック報道官は3日の定例記者会見で、日銀の金融政策に関し、物価見通しなどのデータに基づいた上で「徐々に政策金利を引き上げるべきだ」と話した。日本国内には2日の石破茂首相の発言など日銀の追加利上げへの慎重論もあるが、あくまでも経済指標に基づいた政策運営をすべきだとの姿勢を改めて示した。
コザック氏は、日本経済は「(日銀が目標とする物価上昇率)2%を持続的に達成する軌道に乗っている」と説明。金融政策の正常化は「日本のインフレを2%に固定することに役立つ」とも話し、日銀が3月にマイナス金利政策を解除して始めた利上げを評価した。
石破氏は首相就任前には日銀の追加利上げに肯定的とみられていた。
だが2日に植田和男日銀総裁と会談した後、記者団の取材に「個人的には、追加の利上げをするような環境にあるとは考えていない」と発言した。
石破氏の発言を受け、外国為替市場の円相場は対ドルで一時円安が急速に進行したほか、日銀の独立性を損なう介入を懸念する声も出ている。
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指標に基づいて 徐々に利上げを IMF報道官
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琉球新報朝刊