最新ITの展示会「CEATEC(シーテック)2024」が15日、千葉市美浜区の幕張メッセで開幕した。計808の企業・団体が出展。人工知能(AI)を活用した先端技術の展示が半数を占めた。深刻化する人手不足に対応する技術や、生成AIの普及で急務となる省電力につながるサービスも登場した。
テーマは「Innovation for All(イノベーション・フォー・オール)」。次世代技術を担うスタートアップ(新興企業)や研究機関の参加が過去最多となった。
三菱電機は、人が足りない生産現場に役立てようと、工程ごとの無駄な動きを判定して生産性向上につなげるAIを紹介。TDKは人間の脳の仕組みを模した構造で、AIの消費電力を従来の100分の1にできる半導体部品を開発した。生成AIなどの普及で消費電力の増加が懸念されており、エネルギー効率の改善が期待できるという。
企業トップが登壇するパネルディスカッションも開催。対話型生成AI「チャットGPT」を開発した米オープンAIの日本法人で社長を務める長崎忠雄氏は「プライバシーやセキュリティー、倫理などさまざまな面で安心してAIを使えるようにしたい」と語った。
シーテックは電機メーカーなどでつくる電子情報技術産業協会(JEITA)が主催。18日までの4日間に10万人以上の来場を見込む。
今回は日本自動車工業会が、隣接する会場で事業者向けの展示会「ジャパンモビリティショービズウィーク2024」を同時に開催。電気自動車(EV)の普及や自動運転の開発が進む中、業界を超えた技術連携を後押しする狙いがある。
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AI活用で人手不足対応 千葉 IT展示会シーテック開幕
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琉球新報朝刊