沖縄経済同友会の10月例会が15日、那覇市のロワジールホテル那覇であり、笹川平和財団理事長で国の沖縄振興審議会会長も務める角南篤氏が講演した=写真。角南氏は米中の覇権争いの中で世界は分断を深めており、経済安全保障の分野でも先端技術の競争が激しくなっていると説明した。分断やアクセスの舞台として海洋が鍵を握るとした上で、今後の沖縄振興では海洋を活用した経済活動「ブルーエコノミー」や科学技術振興の発想が重要になると強調した。
角南氏は沖縄の成長戦略や将来ビジョンを考える上で「沖縄の自立だけでなく日本にとって沖縄が参考になるような意義」も考える必要があると説明。「世界をけん引する沖縄になる時に、沖縄で作られるものが世界にとっても不可欠なものであることが『戦略的不可欠性』に関わっていく」とし、そのための人的能力、資本の蓄積と投資、技術力の蓄積などが必要だとした。
(島袋良太)
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笹川財団理事長・角南氏 海洋活用の経済 沖縄振興に重要
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琉球新報朝刊