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全国のコメで復興支援 日本酒「絆舞」 福島で仕込み


全国のコメで復興支援 日本酒「絆舞」 福島で仕込み 47都道府県のコメを使った日本酒「絆舞」の仕込みに集まった22信金の役員ら=19日午後、福島県会津坂下町
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 東日本大震災の被災地支援をきっかけに、47都道府県のコメで造っている日本酒「絆舞(きずなまい)」の仕込みが19日、全国253の信用金庫が協賛し、福島県会津(あいづ)坂下(ばんげ)町(まち)の曙酒造で始まった。今年は能登半島地震の復興応援企画として北陸限定ラベル付きも販売する。売り上げの一部を東日本や北陸の被災自治体に寄付する。
 22信金の役員らがカラフルな法被姿で仕込み式に出席。蒸したコメを水やこうじが入ったタンクに運び、「おいしくなあれ」と声をかけながら棒でかき混ぜた。今年のラベルの「絆舞」の字は、能登半島地震で被災した石川県七尾市の書家三藤(みつふじ)観映(かんえい)さんが揮毫(きごう)。式典で原本が福島県に贈られた。
 のと共栄信用金庫(七尾市)の鈴木正俊理事長(65)は式典終了後、「全国の気持ちが一つになり、地震を乗り越えていけると感じた」と話し、曙酒造の鈴木孝市社長(40)は「日本中を笑顔にできる酒にしたい」と力を込めた。
 今年は石垣市の「ひとめぼれ」など全国260地域のコメ約7トンで純米大吟醸や、水の代わりに酒で仕込む貴醸酒など4種を500ミリリットル瓶で計約1万本分生産する。12月3日に発売予定で、1本につき100円が寄付される。