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船井電機が破産手続き 液晶テレビ製造、負債462億円


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 液晶テレビ製造などを手がける船井電機(大阪府大東市)が24日、東京地裁から破産手続きの開始決定を受けたことが分かった。破産管財人の弁護士や帝国データバンクによると、負債総額は約462億円。テレビ事業は、中国メーカーの台頭で価格競争が激しくなり、売り上げが減少していた。
 脱毛サロンを買収し、経営の多角化を図ったが、約1年後に売却。ネット広告会社が東京地裁に株式の仮差し押さえを申請して認められるなど経営の混乱が続いていた。
 船井電機は、ヤマダデンキに「FUNAI」ブランドで液晶テレビなどを独占的に販売。DVDレコーダーを中心とした機器の販売が伸びた2005年3月期には売上高約3536億円を計上した。ただ08年のリーマン・ショック以降は北米市場での販売不振が続いた上、中国のテレビメーカーとの競争や液晶パネル価格の高騰も重なり、経営が厳しくなっていた。23年には、持ち株会社制に移行。23年4月には、脱毛サロン大手の「ミュゼプラチナム」を買収したが、24年3月に売却した。
 船井電機は3日、上田智一社長が9月27日付で退任したと発表。次期社長には日本政策金融公庫専務などを務めた上野善晴氏が、会長には元環境相の原田義昭氏が就任したと公表した。
 創業50周年を記念した船井電機製のテレビを販売しているヤマダデンキの親会社ヤマダホールディングスは、報道を受けて「今後の動向を注視する。FUNAIブランド製品のアフターサービスについては販売店として責任を持って対応する」とのコメントをホームページ上で発表した。