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オリンパス社長が辞任 違法薬物疑惑、捜査も


オリンパス社長が辞任 違法薬物疑惑、捜査も シュテファン・カウフマン氏
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 オリンパスは28日、シュテファン・カウフマン社長兼最高経営責任者=CEO=(56)が同日付で辞任したと発表した。違法薬物を購入していた疑いがあり、取締役会が辞任を求めカウフマン氏が応じた。警視庁が同社から相談を受けて捜査している。当面は竹内康雄会長(67)がCEOを務め、社外取締役で構成する指名委員会が後任を選ぶ作業を進める。
 オリンパスによると、違法薬物購入の通報を受け内部調査した結果、取締役会は「カウフマン氏が当社の行動規範とは相いれない行為をしていた可能性が高い」と全会一致で判断した。同社は警察の捜査を理由に詳細な説明を避けた。捜査関係者によると、警視庁はカウフマン氏の自宅を6月に家宅捜索していたが、違法薬物は見つからなかったという。
 カウフマン氏はドイツ出身。2003年にオリンパスの欧州グループ会社に入り、オリンパス執行役員などを経て23年4月に社長兼CEOに就任した。オリンパスは内視鏡を柱とする医療機器分野に経営資源を集中させており、カウフマン氏もこうした改革に取り組んだ。24年3月期の連結業績は売上高が前期比6・2%増の9362億円、純利益は69・1%増の2425億円となっている。