国内自動車大手8社が30日発表した2024年度上半期(4~9月)の世界生産台数は、前年同期比6・0%減の1187万8301台だった。認証不正問題による生産停止や、中国市場での苦戦が響いた。共同通信の集計によると、上半期として前年実績を下回るのは新型コロナウイルス禍が打撃となった20年度以来、4年ぶり。
中国での競争激化に加え、重要市場の米国も11月5日の大統領選の結果次第で関税引き上げなど日本メーカーに不利な政策変更が実施される恐れがあり、世界生産の先行きは予断を許さない。
世界生産は、スズキとマツダを除く6社がマイナスだった。最大手のトヨタ自動車は7・0%減の470万5037台。ただ水準としては、上半期として過去最高だった前年同期に次ぐ2番目と、堅調さを維持した。
ホンダが8・1%減の181万7415台、日産自動車が7・8%減の153万2501台となった。
中国では、トヨタやホンダ、日産のいずれも現地の電気自動車(EV)メーカーなどとの価格競争を強いられ、生産台数を減らした。トヨタは国内では認証不正に伴う「ヤリスクロス」などの生産停止が響いた。
ダイハツ工業は認証不正の影響が色濃く、減少率は10・5%と最も大きかった。SUBARU(スバル)は3・7%減、三菱自動車は8・7%減となった。一方、スズキは国内や主力市場のインドでの生産が堅調で、0・8%増の161万6273台だった。マツダは国内生産が落ち込んだが海外が伸びたため1・6%増だった。
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国内8社 車生産6%減 24年度上期 認証不正など影響
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琉球新報朝刊