北海道上士幌町(かみしほろちょう)が10月25日、特定条件下で無人運転が可能な「レベル4」でバスを自動運転する実証実験を報道陣に公開した。一般道では国内初といい、最高速度約12キロで役場周辺の約630メートルを走行した。28日から11月末まで、緊急時に備えて遠隔監視しながら、誰でも乗車できる状態で実験する。
25日は進行方向に置かれた人形に反応し、緊急停止する実験も実施。乗車した竹中貢(たけなかみつぎ)町長(76)は「快適だった。実装はまだ先だが、安全性を証明し、ほかの自治体に取り組みを広げたい」と顔をほころばせた。
町は2022年12月から、手動操作が一部必要なレベル2で循環バスを運行。今月24日、北海道公安委員会からレベル4の許可を取得した。
町と連携する「BOLDLY」(東京)の佐治友基(さじゆうき)社長(39)は「完全自動運転バスに対する住民の反応も知ることができる重要な実験だ」と話した。
同社によると、国内では福井県永平寺町が専用道路でのレベル4を導入している。
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完全自動運転で一般道走行 北海道 上士幌町が実証実験
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琉球新報朝刊