医療と福祉で海外視野 SYMケアサポート 前泊秀斗社長【琉球新報デジタルPR特別企画】


医療と福祉で海外視野 SYMケアサポート 前泊秀斗社長【琉球新報デジタルPR特別企画】
この記事を書いた人 琉球新報社

【プロフィール】
 まえどまり・しゅうと 1984年生まれ。沖縄市出身。北部看護学校卒。中部徳洲会病院勤務を経て2011年SYMケアサポート設立。美乃輪企画、インフューズ社長、琉球介護コミュニティ協会代表理事。

―2023年を振り返って。

 看護師や医療的ケアができるスタッフが充実している強みを生かし、訪問看護で多くのニーズに応えることができました。できるだけ入院せずに健康を維持して、普段の生活を継続できるようサポートします。例えば要介護の方が肺炎や尿路感染症などで受診すると入院することが多いのですが、病院でずっと安静でいると他の機能が衰えてしまうことで入院が長引いたり、行動を制限されたりすることがあります。そのため、抗生剤の投与や栄養管理ができる職員が訪問診療をご提案します。重症でなければ自宅にいて、散歩したり、お風呂にも入れます。訪問介護ではご本人が納得することと同時に家族の理解も大切です。どのような手助けが必要なのか、家族だけでできるのか、急変したらどうしようなどの不安にも、専門のスタッフが細やかに説明します。入院した場合との比較もして、その方に合った方法をご提案しています。全体のバランスを見ながら自立した生活をサポートしています。

—施設運営で大切にしていることは。

 SYMグループ全体で180床あり、うるま市から中城村までのエリアで特別養護老人ホームを除くと民間の施設で一番規模が大きいんです。コロナ禍の時もそうですが、普段から指揮系統がスムーズにいく仕組みづくり・組織づくりが実を結んで、スタッフが自主的に考えて動いてくれます。

 夏の大型台風6号の時は全館停電しました。約100人の入居者の中には医療的ケアが必要な方もいて、エアコンを回せない暑い中で4日間、休日返上で出勤してくれました。幹部の皆さんは3日間寝泊まりです。自主的に利用者のことを第一に動いてくれるのですごく感謝しています。福祉業界は人手不足だとよく聞きますが、うちでは感じたことがありません。リクルートはSNSを使ったりもしますが、知り合いやスタッフが人材を呼んでくれます。スタッフには親子が4、5組いてきょうだいも3組います。関係性が密なので、長く勤めてくれています。

 入所や通所されている方はうちを「家」だと思っていただき、家族ですので「大切にお守りします」なんて気を使ったりしないですね。当たり前の日常を過ごして、体調が悪い時は気を付けるなど、普通の家族です。

—24年の抱負をお聞かせください。

 医療と福祉を両立している強みを生かし、これからも地域に貢献していきます。石垣島にあるグループの就労支援施設を強化して少しずつ規模を広げ、障がいのある方が働きやすい環境づくりをしたいとも思っています。

 また、アジア圏での介護福祉事業も考えています。アジア圏はまだ高齢者のためのケア施設がなく、医療や介護などの保険制度も整備されていないこれからの地域です。ライオンズクラブでの活動なども通じて国営の現地法人に声を掛けてもらっているので、具体化への一歩が踏み出せたらと思います。うちにはネパールからの特定技能実習生が6人いて、日本での実習期間は5年間なので、彼らと一緒に現地で事業を展開することで実習後の受け皿にもなるかと期待もしています。