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SNSと違法薬物 モバプリの知っ得[243]


SNSと違法薬物 モバプリの知っ得[243] イラスト 小谷茶(コタニティー)
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

浦添署は7日、本島中部の公園で約0.1グラムの大麻を所持していたとして中学3年生を逮捕したことを発表しました。今年の沖縄県内での大麻取締法違反の摘発者は、過去最多ペースで増えており、10代の摘発数が全体の約20%を占めるなど、摘発者の半数以上が10~20代の若者とのことです。

若者に大麻などの違法薬物が広がる背景には、SNSで気軽に購入できることが考えられます【※1】。大麻は「野菜」、覚醒剤は「アイス」、売人と会って直接取引する「手押し」などと隠語を使い、買う人・売る人を募集して、匿名性の高いメッセージアプリで受け渡し場所のやりとりを行うのです。

あわせて、大麻は、一部の国で現在合法となっているため「酒やタバコよりも体に害が少ない」などといった情報に接する人も増えているかもしれません。しかし一部の地域では合法でも、日本では違法です。うっかり手を出してしまうと、トラブルに巻き込まれても法律違反となるため、気軽に相談することができないでしょう。さらには違法な人脈やカルチャーに引っ張られていき、依存性の高い覚醒剤までつながる恐れもあります。あらためて「身近なところに違法薬物の入り口がある」「一度違法薬物の世界に引き込まれると長い間苦しみ続ける」などを意識しながらSNSを使ってみましょう。

~ 言葉の解説 ~

SNSで気軽に購入できることが考えられます … 以前からインターネットで違法薬物の売り買いを募集する事件はありましたが、その当時はインターネットの奥、分かりにくい場所で行われていました。現在では、X(旧Twitter)などの「分かりやすい場所」で行われているのが特徴です。その気がなくても、何かのキッカケでうっかり目にしてしまい、興味を持ってしまうということが考えられます。違法薬物の売買についての関連記事は、下記のURLで確認することができます。

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モバイルプリンス / 島袋コウ 沖縄を中心に、ライター・講師・ラジオパーソナリティーとして活動中。特定メーカーにとらわれることなく、スマートフォンやデジタルガジェットを愛用する。親しみやすいキャラクターと分かりやすい説明で、幅広い世代へと情報を伝える。

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