【宜野湾】宜野湾市立普天間第二小学校6年生の宮城朝愛(あさとし)さん(11)はこのほど、国家資格の危険物取扱者試験で乙種第4類に合格した。今回が3度目の受験だった宮城さんは「諦めなくてよかった」と喜びを語った。
消防試験研究センター沖縄県支部の関係者によると、乙種第4類は主に高校生以上が受験するという。危険物の中でも、ガソリンやアルコール類、灯油など、引火性の液体に関する火災予防と消火方法、取り扱いに関する法令などの知識を問う。
宮城さんは3度目の受験で合格した。2度目の不合格通知を受けた時は「すっかり自信をなくしてしまった」と振り返った。それでも再び挑戦できたのは「将来役に立つかもしれないよ」と父が背中を押してくれたからだ。学校から帰宅すると宿題を終わらせ、試験の問題集をコツコツと解いてきた。
合格通知の日、宮城さんは給食が喉を通らなくなるほど緊張していたという。帰宅するとパソコンの前に直行し、画面をにらんだ。指でなぞりながら受験番号をたどると「あった!」。台所で片付けをしている母を呼び寄せ、喜びを分かち合った。
「一度は自信を失ったけど、諦めなければ達成できることが分かった」。宮城さんは現在、乙種の他の資格に加え、さらに難易度の上がる甲種の獲得に向けて、勉学に励んでいる。
(名嘉一心)