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教科書の記述は「学術研究に基づいたものを」 9・29の会、琉大の山口教授が講演 沖縄・那覇


教科書の記述は「学術研究に基づいたものを」 9・29の会、琉大の山口教授が講演 沖縄・那覇 今後の教科書のあり方について話す琉球大山口剛史教授=9月29日午後3時、那覇市の教育福祉会館
この記事を書いた人 玉城 凪姫

 「集団自決」(強制集団死)の軍令を歴史教科書に明記するように活動している「9・29県民大会決議を実現させる会」は9月29日、那覇市の教育福祉会館で2024報告集会を開いた。琉球大の山口剛史教授は「戦後80年に向けて何を記述すべきか」をテーマに講演した。

 山口教授は「教科書検定は年々厳しくなりつつある。文科省の意図に沿ったものにならざるを得ない状況」と現状を説明。その上で「県史のような学術研究に基づいたものから教科書は記述されるべきだ。来年は戦後80年。戦後80年間にどのようなことが起こったかを学ぶことも重要だ」と訴えた。

 集会では、検定意見撤回と記述回復に向け「今後もたゆむことなく行動を続ける」と誓う決議を採択。最後は参加者全員でガンバロー三唱で締めくくった。

 (玉城凪姫)