那覇・栄町市場を拠点に活動していたブルースシンガーの知念保さんが今年8月、病気のため亡くなった。55歳。知念さんが店主をしていた栄町市場の居酒屋「ボトルネック」で10月8日、音楽仲間やファン、店の常連客らが「たもつの会」を開き、故人をしのんだ。
同市場で居酒屋「生活の柄」を営むロックグループ「マルチーズロック」の糸満盛仁(もりと)さんが呼びかけた。会では、もりとさんらミュージシャン、家族がギターや三線などを交えて歌い、故人にささげた。
親交の深かったエッセイストの宮里千里さんは「昼間だけの普通の市場だった栄町が、夜も動かして広がるきっかけを作った店が『ボトルネック』。市場のみんなで音楽CDをつくった。おばぁラッパーズもこの店でレコーディングした」と思い出を語り、涙を浮かべた。最後に、知念さんの代表曲「一号線」を皆で歌った。
「ボトルネック」は今後、金、土曜日に営業を続ける予定。