「沖縄の人は前のめりに笑う」と話すR-1チャンピオン・街裏ぴんく、 人生初の全国ツアー開催


「沖縄の人は前のめりに笑う」と話すR-1チャンピオン・街裏ぴんく、 人生初の全国ツアー開催 5457人のエントリーがあったという「R-1グランプリ2024」で、見事王者の地位を勝ち取った街裏ぴんくさん。「沖縄大好き」と話していました。「Output LAUGH PROJECT アベンジャーズ SPECIAL Output~桜坂劇場 サーキット祭」にて(2024年3月)
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2024年3月、日本一の漫談家として脚光を浴びた街裏(まちうら)ぴんくさん。この秋冬は「漫談独演会 日本10大ツアー『信じてもらえない男』」を開催し全国10カ所を回りますが、那覇で開幕。会場となるOutput(アウトプット)からのオファーがきっかけで、全国ツアーを計画したそうです。その思いや沖縄についてなど聞いてみました。

聞き手:饒波貴子(フリーライター)

沖縄がきっかけの「信じてもらえない男」ツアー

―今年3月、ピン芸人の頂点を決める「R-1グランプリ」で優勝! 半年が過ぎましたが、人生変わりましたか?

変わりました。世に出ると良いことも悪いこともありますね。僕を面白く思えない人に面白さを分からせていかなければ、という使命感を持つようになったのは悪いことだと感じます。良いのは、比べ物にならないくらい仕事量が増えたことです。芸風的にイベント出演が多くなったとは言えないかもしれませんが、ライブゲストやラジオに呼ばれる機会は増えました。今までやってこなかったことを、1年生としてたくさん経験している感じです。上手くいかずにあくせくする時もありますけどね(笑)。

―漫談家「街裏ぴんく」が日本中に知れ渡ったと思います。

そうですね。YouTubeに漫談をいっぱい上げているので、みなさんに見ていただきたいです。そして力を入れている独演会を全国ツアーでやらせてもらうのが、何よりうれしいです。10月から12月にかけて初めて行く場所を含め10カ所回ります。

―沖縄が初日ですね。ツアー決定までのエピソードを教えてください。

ライブハウス「Output」の店長・上江洲修さんが「10月11日にライブやりませんか?」と声を掛けてくださったんです。去年に続いて今年も沖縄で独演会をやろうと決めて、この機会に全国ツアーの開催を計画しました。上江洲さんがきっかけのツアーなので、「街裏ぴんく&上江洲・漫談独演会」というタイトルにしても良かったくらいです(笑)。

「Output LAUGH PROJECT アベンジャーズ SPECIAL Output~桜坂劇場 サーキット祭」にて(2024年3月)

―上江洲さんの影響力、すごいですね!

すごいんですよ。沖縄のみならず2カ月かけて全国を回る楽しみができ、上江洲さんには心から感謝しています。首都圏と北海道を加え8公演のつもりでしたが、事務所の社長が「切り良く10カ所行けよ、最悪赤字でもいいから」と男前の意見を出してくれたんです。赤字はもちろんダメですが、行きたい場所をさらに考え、今まで行ったことがなくて気になる愛媛と新潟に決めました。日本列島のバランスも考えましたよ。

―ツアー名「信じてもらえない男」は、ぴんくさんそのものを現しています。

フライヤーのデザインはミュージシャンでデザイナーの「片岡フグリ」くんにいつもお願いしていて、今回はツアー名も含めて一緒に考えてもらいました。ストレートに「ウソをつく男」みたいな感じがいいのかなど話し合いましたが、僕の中ではウソをつくというより「世界がおかしくなっただけで、僕は体験談をみなさんに伝えている。ホンマなんです、信じてください」ということなので、最終的に「信じてもらえない男」(笑)。原点に立ち返り、僕自身が持つ本来のニュアンスを表現するツアータイトルになったと思い気に入っています。

―10月11日のOutput公演が近付いてきましたが、どんな内容になりますか?

新旧入り混じったネタを披露し、「沖縄にちなんだもの」も入れさせてもらいます。全国10カ所、場所に合わせた内容にしますので当日の朝までずっと考えますよ。実はマネージャーが沖縄出身なので、いろいろ教えてもらえるんですよ。約90分ひとりで突っ走りますので楽しみにしていてください。