辺野古移設への理解には「安保環境の説明必要」 河野防衛相


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 【東京】河野太郎防衛相は1日の閣議後会見で、米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設計画を巡り県の理解が得られていないことに関して「(政府が)安全保障環境が厳しいとよく言うが、具体的に分かる形、見える形でご理解いただけるよう説明しなければならない。検討しているところだ」と述べた。説明を尽くすことで移設に対する県の理解が深まることも「あろうかと思う」との考えを示した。

 河野氏は沖縄入りした9月29日の玉城デニー知事との会談で、辺野古移設に関連して「北東アジアの安全保障環境がいかに厳しいかということを、県民はじめ国民にきちんと理解していただく努力はもう少し考えていかないといけない」と話していた。これに対し玉城氏は米軍専用施設の7割以上が沖縄に集中していることに触れ「これ以上沖縄で新たな基地を造ってほしくない県民の願いは未来に対する責任だということをお伝えしておかなければならない」と強調した。

 河野氏は1日の会見で、沖縄訪問時に松川正則宜野湾市長から辺野古移設を容認せざるを得ないとの考えを伝えられたことや、同市議会で移設促進を求める意見書が可決されたことを念頭に「なるべく早く普天間飛行場を全面的に閉鎖・返還することが危険性除去の一番だ」と述べた。