【茨城国体取材班】第74回国民体育大会「いきいき茨城ゆめ国体2019」第6日は3日、茨城県内各地で行われ、自転車競技の成年男子スクラッチ決勝で平安山良希(北中城高―日体大)が3位に入賞した。少年男子ポイントレースでは比嘉祐貴(北中城高)が10位だった。
集団から飛び出した4人で先頭交代しながら残り2周。先頭の平安山良希(北中城高―日体大)は最終回となるホームストレート手前のコーナーでバンクに上がり、最後方へ。すると先頭の選手が引くのを止め、ペースダウンの探り合いへ。平安山はフェンス側に膨らまされて飛び出せない。そして、バックストレートで勝負を懸けた選手への反応が遅れた。「脚もあまり残っていなかった」が最後は執念で3位をつかんだ。
「悔しい結果ですが、昨年の優勝に続く2年連続の表彰台でほっとしている」と、笑顔は絶やさない。その理由は「レース中の行動は全て説明できる」から。中盤の逃げや最終回の位置取りなどに後悔は見せず、勝負どころを押さえた相手の技術をたたえていた。
大学に入り「自分のビジョンだけ語るのではなく周囲の話を聞けるようになった」。視野が広くなり、練習や筋肉の質も上がると、インカレなど主要大会も任され、結果を残してきた。チーム内でも「入賞ではなく優勝を求められる」立場になっているという。
次は「ビッグタイトルを取りたい」と来年の全日本選手権の出場を視野に入れる。先輩の當原隼人が今年で卒業するので「チームに必要とされる存在になりたい。そして、全日本選手権で優勝してチャンピオンジャージを着たい」と、次のステップアップを目指す。
(嘉陽拓也)