宮城汐李がライフル射撃を大会新で初優勝 茨城国体


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少年女子ビームライフル立射30発決勝 違和感や指の震えを振り払おうと標的からいったん視線を外す宮城汐李=5日、茨城県の桜川市岩瀬体育館ラスカ

 第74回国民体育大会「いきいき茨城ゆめ国体2019」は5日、茨城県内各地で行われ、ライフルの少年女子ビームライフル立射(30発)で宮城汐李(興南高)が314・5点で国体初優勝した。

 宮城汐李は、7月の第45回全日本射撃選手権大会で4位入賞したことで「それ以上の成績を残せる。残さないといけない」と、暗示のような重圧をかけてしまっていた。前夜に仲本正樹監督が「自分の射撃をやるだけでいい」と言ってくれたおかげで消えたはずだった重圧が、射座に立つ5分前によみがえった。

 ライフルが肩から滑るような違和感も生まれ、コートをゆっくり着直す。指も震えてしまう。沖縄では深呼吸で直ったが「標的も見られないほどでした」。息を整え「いつもは早く撃つんだけど今日は本当にゆっくりでした」と、ようやく自分の射撃が2、3回連続でできるぐらいの手応えが戻ってきたという。

 興南のライフル競技の活躍はめざましい。全国で結果を残してきた分、316点以上を想定していたが、314・5点。「いつも不安要素は仲間にすべてはき出してくるんですけど」と、トラブル続きの結果を素直に喜べない表情だ。

 終わってみれば国体初出場で初優勝、大会新記録までついてきた。それでも、自分でつかんだというより優勝が転がり込んできた感じという。「詰めの甘さがでてしまった。納得いく射撃で勝てたとは言えない。悔しいけどうれしい、そんな感じ」。次の全国大会こそ、自他共に認める結果で優勝をつかみにいく。

(嘉陽拓也)