破産のクライマックスコーヒーとクライマックスエンタテイメントは別会社 音楽会社「間違われて困り果ててる」


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 飲食店を展開するクライマックスコーヒー(沖縄市・菊地学社長)が破産を準備し、アルバイト学生への賃金支払いが滞っている問題で、音楽事業を展開する別会社のクライマックスエンタテインメント(北谷町)が「自社と間違われて困り果てている」と訴えている。

 エンタテインメント社は飲食事業部として2007年にカフェ「クライマックスコーヒー」を始めた。手作りのマフィンなどが人気を集め、ピーク時には13店舗を構えるまでに成長。全国展開を見込んで15年、県外の会社に売却した。経営者が変わっても店舗は「クライマックスコーヒー」との名前で営業を続けた。

 現在の経営者である株式会社クライマックスコーヒーはことし4月に沖縄市で設立。10月7日までに破産準備に入り、那覇市、糸満市、北谷町で営業中の同名のカフェは別会社が引き継いだ。

 エンタテインメント社の仲村明梨澄副社長は「当社が倒産すると勘違いされ、問い合わせ対応に忙殺されている。アーティストの活動にも支障が出る」と困惑する。仲村明子専務は「従業員と一緒に大切に育て、地元に愛されたカフェがこんなことになり残念だ」と悔やんだ。

 エンタテインメント社の古くからの社員で15年に売却された新経営者の元でも働いた男性は「新しい経営者に付いていけず社員はどんどん辞めた。経営者が変わって全然違う会社になった」と変貌ぶりを語った。