攻撃洗練6年ぶりに首里が頂点 残った3年生ぶつけた思い 春高バレー県代表決定戦


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 バレーボールの第72回全日本高校選手権(春高バレー)県代表決定戦は22日、豊見城市民体育館で決勝を行い、女子は首里が3―0で小禄に勝利し、6年ぶり5度目の頂点に立った。男子は西原が3―0で美里工に勝ち、10年連続25度目の栄冠を手にした。

 優勝チームは全日本選手権(2020年1月5日~12日、東京都・武蔵野の森総合スポーツプラザ)への出場権を獲得した。

◇首里(女子) 
「最後は絶対にこの人に決めてほしかった」とセッター・照屋志野がふわっと上げたトスを、エース登野城有夏がたたき込む。優勝が決まると、監督やコーチは両手を高々と掲げ、応援団もコートになだれ込んで選手たちを囲み、喜びを爆発させていた。

 首里は県高校総体で56年ぶりに優勝し、6年ぶりに春高バレーへの切符をつかむなど快進撃が続く。3年生は春高の予選まで残らない年もあるが、ことしは22人中7人が残り、3年分の思いをぶつけた。最後にピンチサーバーを任された新垣こころ主将は「この3年間で、全員が本当に成長した」と言葉は少なかったが喜びをかみしめた。

 多彩なコンビバレーはさらに洗練されていた。いずれのセットも、序盤はセンター新垣茉侑を使い、相手ブロックを中央に引きつける。徐々に両サイドも使い、ブロックの的を絞らせなかった。両エースの登野城、渡部麗華が力強いアタックで得点を量産した。

 これまで課題に挙げていたサーブカットも、今大会はほとんどミスがなく「今までで一番良いバレーだった」と東風平和成監督もうなずく。春高へ向け、セッターの照屋は「もっと練習して、まずは1勝する」と全国でも首里のコンビバレーを披露する構えだ。
 (喜屋武研伍)


【男子】
▽準決勝
西原 2―0 首里
美里工 2―0 名護

▽決勝
西原 3 25―16 0 美里工
     25―18
     25―19

【女子】
▽準決勝
首里 2―0 コザ
小禄 2―1 西原

▽決勝
首里 3 25―16 0 小禄
     25―16
     25―13