アジア・太平洋にルーツを持つ米国人労働者を取りまとめ、全米に12以上の支部がある「アジア太平洋系アメリカ人労働者連合」(APALA)の来沖を記念したシンポジウムが23日夜、沖縄県那覇市の八汐荘で開かれた。APALA創始者のケント・ウォンさん、同組織のモニカ・タマラ議長、前参院議員の糸数慶子さん、ジュゴン保護キャンペーンセンターの吉川秀樹さんが登壇し、名護市辺野古の米軍新基地建設問題などで今後も連携していく決意を示した。
シンポジウムでウォンさんは、新基地建設問題を巡る県内の反対運動について「沖縄の闘いに感銘を受けている」と述べた。基地周辺の河川や湧水から高濃度の有機フッ素化合物(PFOSなど)が検出されている問題について「(日米両政府は)沖縄に対して事実をひた隠しにして、抑圧を続けている」と指摘した。
タマラ議長は「全ての人たちが働き、家族を養い、尊厳を持って生きる権利があると信じている。沖縄の人たちも同じ思いだと思う」と述べた。
糸数さんは2017年に開かれたAPALAの25周年大会で、新基地建設反対決議が採決されたことなどを紹介した。
吉川さんは米国防権限法案の上院案1255条で、辺野古新基地建設を含めたグアム移転の検証を求めることが検討されていることを踏まえ、米連邦議会などに沖縄の情報を提供していく必要性を述べた。