【石垣】風俗環境の悪化が問題化している石垣島最大の繁華街・美崎町における暴力団などの反社会的勢力の進出・拡大を防ごうと、美崎町で飲食店が入居する三つのテナントビルで「みかじめ料等縁切り隊」が発足した。飲食店同士が団結することで、暴力団などの反社会的勢力からの不当要求を拒否しやすい環境をつくることが目的。3ビルを含めて現在、美崎町周辺の91店舗が加盟に同意している。
旗振り役となる八重山署は今後、さらに縁切り隊を増やしたい考えで、美崎町全体で反社会的勢力排除の姿勢を示すため、各隊をまとめた「縁切り同盟」結成も視野に入れる。
石垣島への観光客急増に伴い、美崎町には「半グレ」と呼ばれる不良集団が進出しているとされる。悪質な客引き行為の常態化や料金トラブルの頻発などが問題化している。
縁切り隊の発足は県内7地域目。縁切り隊を発足した3ビルは稲福ビル、森ビル、オーシャンビルで、合計40店舗が加盟した。17日に八重山署で発足式が開かれ、島尻重美署長が各ビルの代表者に縁切り隊ステッカーを贈呈した。
稲福ビルの縁切り隊隊長が、反社会的勢力に資金を提供しない、利用しない、交際しない―などの決意を表明した。八重山署や石垣市、沖縄弁護士会民事介入暴力対策特別委員会など11組織が縁切り隊の活動を支援する。
島尻署長はあいさつで「今後、観光客の増加に伴い、さまざまな利権を狙って石垣島に進出した本土系暴力団などによるみかじめ料徴収などの不当要求が行われることが予想される。その排除のためには一致団結して拒否する姿勢がとても大事だ」と強調した。