【沖縄】沖縄市の動物園「沖縄こどもの国」で飼育する国指定天然記念物で絶滅危惧種リュウキュウヤマガメ15匹とセマルハコガメ49匹が盗まれた件で、神里興弘園長が7日、同園で会見を開いた。神里園長は「警察の捜査に協力し、関係機関とも連携して情報共有しながあら発見に努力する。再発防止には職員一丸となって取り組む」と語り、県民に情報提供への協力を呼び掛けた。
こどもの国は6日、沖縄署に被害届を提出。行方不明に気付いてから9日後に届けを出したことについては「当初は盗難ではなく失踪としていた」と説明。「反省しなければならない。マニュアルを整理し、関係機関に速やかに通報する体制をつくりたい」と述べた。園のマニュアルには、台風や盗難などへの対応はあるが、気付いた当初に認識していた動物の行方不明についてはなかった。
昨年9月にもリュキュウヤマガメ8匹とセマルハコガメ5匹が行方不明になっていたが、盗難の形跡を確認できず被害届の提出には至らなかった。盗難を防止するため、ネットで囲む展示に変更したが、防犯カメラを設置するなど「周辺整備には至らなかった」と説明した。
リュウキュウヤマガメとセマルハコガメの行方不明に気付いたのは10月28日午後2時半ごろ。飼育員が25日に確認したのを最後に、いつカメが消えたのかは分かっていない。付近に防犯カメラが設置されていたが、樹木で隠れて展示場の周辺の様子は映っていなかった。【琉球新報電子版】