沖縄県内地銀3行(琉球銀行、沖縄銀行、沖縄海邦銀行)の2019年9月中間決算が12日で出そろった。経常利益の合計は前年同期比12.2%減の81億6300万円、純利益の合計は同13.8%減の53億7300万円となり、16年9月以来4年連続の減益となった。収益の柱である有価証券利息配当金の減少など、日銀の大規模金融緩和の長期化による収益環境の厳しさが続いている。
売上高に当たる経常収益の合計は前年同期比1.2%増の636億6100万円だった。
好調な県経済を背景にした資金需要を受けて総融資量は同4.4%増の3兆8078億円と増加し、貸出金利息収入は3行ともに増えている。
貸出金利回りの低下ペースは日本銀行がマイナス金利を導入した当初に比べ緩やかになっているが、主に長期の住宅ローンで金利の高かった過去のローンが終わって低金利の新規ローンが入れ替えで入るため、当面は利回りの低下が続く見込みだ。
償還を迎えた国債の再投資先が乏しく、3行とも有価証券残高の減少傾向は続いており、それに伴い利息配当金も減少している。本業のもうけを示すコア業務純益は同19.7%減の合計70億5千万円だった。不良債権残高は同0.1%減の575億3800万円となった。