未来の首里城木材に 100年先を見据え、児童らと植樹


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首里城再建への願いを込め、イヌマキの苗を植える児童たち=14日、東村(大城直也撮影)

 【東】首里城をはじめとする県内の木造建築物修復に用いる木の育成を目的に、首里城古事の森育成協議会(照屋寛孝会長)は14日、東村平良の国有林でイヌマキやフクギの手入れをした。村立東小4年の児童6人も駆け付け、肥料やりや苗の植え付けに挑戦した。

 同協議会は2008年に設立以降、国頭村安波と村平良の国有林に、イヌマキやオキナワウラジロガシなどこれまで約1800本を植樹し、保育管理を実施してきた。

 児童らは、沖縄森林管理署など協議会関係者らの指導を受けながら、肥料やりや枝打ちを手際よく進めた。

 金城歩翔(あゆと)さん(10)は「修学旅行で首里城に行く予定だったので、今回の火災を知って悲しかった。将来ここにある木が役立ってほしい」と語った。安和瑛斗さん(10)は「植樹は初めてで楽しかった。早く大きな木に育ってほしい」と願った。

 照屋会長は首里城火災に「今の時点では再建に必要な木材供給には間に合わないが、100年、200年先を見据えて活動を継続していきたい」と話した。