<南風>楽しい献血


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 「O型の血液が足りません」とネットニュースで見て、O型の自分に言われているような気がして献血に行きました。

 昨年、父が大きな手術をして、その時に多量の輸血が必要になったと聞いていたので、父がお世話になった分、自分もお返ししなきゃと思っていました。最近、献血をする人が減っているそうで血液がいつも足りていない状況だそうです。

 久しぶりに献血に行ったのですが、実はとても楽しかったので記事にしたいと思いました。

 献血に行くと前に献血した履歴も調べてくれるのですが、私は「はたちの献血」に行ったきりでした。

 今、血液を抜いて私の体調は大丈夫なのかな?と少し不安もあったのですが、献血をする前に血液チェックもして献血に適しているか判断してくれるので、心配は無用でした。ちなみに男性は女性より赤血球が多いので、献血に向いているそうです。

 無料で血液検査もやってくれて、自分の血液データの詳細を送ってくれるのですが、前回の献血の時の数値と比較ができて楽しい。献血が面白いのは、体験型の寄付というところです。16歳から69歳まで、健康な人なら気軽にできますし、必ず誰かの役に立ちます。

 血液は、人工的に作ることはできないし、長期保存することもできないので、日本では1日約1万3千人の人に献血をしてもらわないといけないそうです。

 社会貢献活動は、参加したくなる凝った仕組みづくりやPRが必要という声が上がります。それは全く正論なのですが、それにはお金も時間も必要です。でも、個人がもともとその取り組みに関心を持っていたらどうでしょうか。いいなと思った活動は話題に出し、友人と共通認識にしていくことから始めると、より良い社会に近づける一歩になるのではないでしょうか。
(呉屋由希乃、社会起業家)