浅田美代子さんが沖縄で訴えたこと 「飼い主と一緒ならもっと生きたはず」


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「最期まで面倒をみるという意識で飼ってほしい」と訴えた浅田美代子さん=9日、西原町のさわふじ未来ホール

 【西原】不幸な犬猫を生まないためのイベント「―ヒト・イヌ・ネコ、幸せのいっぽ―私からはじまる。」(Smile Paws、TSUNAGUOKINAWA主催)が9日、西原町のさわふじ未来ホールで開かれた。動物愛護活動をしている女優の浅田美代子さんらが登壇し、「(動物たちのために)自分ができる範囲でやれることをやってほしい」と語った。

 浅田さんは、劣悪な繁殖業者から犬を保護した経験を語り、「かわいい子犬を繁殖させるために飼育された犬は、狭いケージに入れられ、ふん尿の世話も十分にされていない。病気でも病院にも連れて行ってもらえない。業者は子犬が生めればいいとしか思っていない」と実態を伝えた。避妊去勢手術について「かわいそうなことではない。乳がんなどの病気の予防にもなるのでぜひ受けさせて」と呼び掛けた。

 動物愛護センターなどでの殺処分についても「死ぬのを見たくないという理由で老犬を持ち込む人もいる」と現状を語った。「誰も迎えに来ない、冷たい床の上だとすぐに弱ってしまう。飼い主と一緒ならもっと生きたはず」と話した。自身もセンターから保護した犬を飼っていると紹介し、「最期まで面倒を見るという意識で飼ってほしい」と訴えた。

 ボランティア団体「Smile Paws」の中原寿野さんは、殺処分対象の動物を保護して新しい飼い主につなげる取り組みを紹介した。「動物愛護センターに行く前の段階などでボランティアに直接持ち込む人が多い」と、センターへの収容数だけでは分からない実態を語った。「命を飼う責任を考えて」と訴えた。

 イベントでは、生体販売をやめたペットボックスを経営するオム・ファムの中村毅代表取締役とペットボックス那覇店の富村あゆみさん、野良猫の避妊去勢手術(TNR)の啓発活動をしている琉球わんにゃんゆいまーる代表理事の畑井モト子さんも登壇した。