那覇空港第2滑走路に県経済界から期待の声


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 那覇空港第2滑走路の3月26日供用開始が正式に発表されたことを受け、長年沖合展開を望んできた地元経済界から歓迎の声が上がった。観光産業の一層の飛躍を期待する声が上がる一方で、観光客が空港に降り立った後の2次交通や宿泊施設の整備といった受け入れ体制強化の取り組みを求める意見もあった。

 主要経済団体や行政機関など県内36団体でつくる那覇空港拡張整備促進連盟の石嶺伝一郎会長(県商工会議所連合会会長)は、「観光客の一層の増加を期待している」と歓迎のコメントを発表した。「10年後、20年後を見据え、第1滑走路と第2滑走路の間の埋め立て、旅客ターミナル、宿泊施設、商業サービス施設や2次交通の整備など、積極的に取り組みたい」と述べ、新たな旅客ターミナルを整備することを軸としたさらなる那覇空港の機能拡張を目指し、経済界として行動を続けていくことを強調した。

 那覇空港ターミナルビルの管理を担う那覇空港ビルディング(NABCO)の安里昌利社長は「一地方空港から大空港の仲間入りをする意識を持っている」と気を引き締める。第2滑走路供用開始を踏まえて中国、シンガポール、マレーシアなどから新規就航の打診があることを明らかにし、「空港利用客の増加に対応できるインフラや2次交通の整備に取り組む必要がある」と語った。

 県商工会連合会の米須義明会長は、日韓関係の悪化や首里城焼失など観光業への影響の懸念が広がる中で、「第2滑走路の供用開始で就航便が増えれば、県内経済への影響も大きいだろう」と期待する。