サンゴ損傷、沖縄県が防衛局に行政指導 辺野古工事中止求める


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 辺野古新基地建設に伴う埋め立て工事が進む名護市辺野古の沿岸部で、沖縄防衛局が設置した浮具(フロート)が9月に発生した台風17号の影響で護岸に打ち上げられてフロートを固定するアンカーが移動し、海底の海草藻場やサンゴ類が損傷する被害が生じた件で県は5日、防衛局に行政指導文書を発出した。県は「防衛局の監視・連絡体制や環境保全措置等が不十分」として、フロートなどの撤去や工事中止を求めている。

 昨年も同様の被害が起きており、防衛局は「台風の急激な発達により対応が間に合わなかった」とした上で、作業員や作業船を増やして台風対策にかかる時間を短縮すると説明した。

 県は、問題は作業員や作業船の数ではなく「環境保全措置の初動における気象条件に対する事前の想定の甘さが事態発生の主因だ」と主張している。